最近の新聞記事から

 最近、どうも、最新情報を取得できていないorz。ほとんど、家族法の話ですが、以前、10月31日の日記でちょっと取り上げたことがあったので、公法カテゴリーで紹介します。



日本のある最高裁判決

代理出産の母子関係、最高裁も認めず 夫婦の抗告棄却

 米国で代理出産によって生まれた子の出生届を自治体が受理しなかった処分を不服として、関西地方に住む50代の夫妻が処分の取り消しを求めた家事審判の抗告審で、最高裁第一小法廷(才口千晴裁判長)は24日、夫妻の抗告を棄却する決定をした。夫妻の申し立てを却下した神戸家裁明石支部の判断が確定した。

 審判などによると、夫妻はカリフォルニア州で米国人女性から卵子の提供を受けて夫の精子体外受精させ、別の米国人女性の体内に着床させて02年に子をもうけた。夫妻は出生届を出したが、「母と認められない」として不受理とされた。

 神戸家裁明石支部は「法律上の親子関係は、客観性・明確性の観点から、分娩(ぶんべん)した者と子との間で認めるべきだ」と判断。大阪高裁もこれを支持し、「人をもっぱら生殖の手段として扱い、第三者に懐胎、分娩による危険を負わせるもので、人道上問題がある」と述べた。子を産んだ女性と争いが生じる可能性も指摘し、代理出産の契約は「公序良俗に反して無効」とした。

 これに対し、夫妻は「子どもを持ち、幸福を追求する権利が侵害された」などと最高裁に抗告したが、第一小法廷は高裁の判断を「是認できる」とした。

 「正当として是認できる」と述べなかったのは、卵子は自分のものだった場合などを考慮し、代理出産全般を認めないわけではないというニュアンスを込めたものとみられる。

 どなたかが、ブログで紹介されていたと思います*1。当該事件については、下級審も含め、判決文は、公表されていません。


日本の生殖補助医療における「子の父親を知る権利」

非配偶者間授精:子どもたちが「父親を知る権利」訴え

 夫以外の第三者から提供された精子を使うAID(非配偶者間人工授精)で生まれた人たちが26日、東京都内で一般向けの講演会を開き、「自分のルーツの半分を知らないのは不安だ」などとして、提供者(遺伝上の父親)を知る権利の獲得を訴えた。国内で生まれたAID児は1万人を超すとされるが、現在は匿名を条件に精子の提供がなされており、提供者を知る道は閉ざされている。

 20代の女性は「生まれた人たちの気持ちを調査しないで、AIDに問題がないというのはおかしい」と訴えた。30代女性は「これからAIDで生まれる人には、自分のルーツを知る権利を認めてほしい。提供者が減っても仕方ない」と語った。

 いずれも、今春結成された「DI Offspring Group(非配偶者間人工授精で生まれた子どもの会)」のメンバーで、今後も当事者の連帯を呼び掛ける。同会の連絡先はDOGoffice@hotmail.co.jp。

 厚生労働省の生殖補助医療部会は03年、AIDなどで生まれて来る子どもに「出自を知る権利」を認める報告書をまとめたが、法制化は進んでいない。【下桐実雅子】

毎日新聞 2005年11月26日 19時55分



イギリスのパートナーシップ法

同性愛夫婦の婚姻認めるパートナーシップ法が英国で施行

 [ベルファスト 4日 ロイター] 英国では5日、同性愛者同士の婚姻を認めるシビル・パートナーシップ法が施行されるため、この日は多数の同性愛カップルが正式な婚姻届を出すものとみられている。
 同法は、同性愛夫婦に異性愛夫婦と同様の財産権や相続権を与えるほか、年金、出入国、税制上の優遇措置においても同様の権利を付与するもの。
 同性愛カップルは2週間の待機期間を経た後、新たに認められた法的パートナーシップの登録を行うことができる。
 ただ、ほとんどの同性愛カップルは、祝い事はひかえめにするもよう。
 北アイルランドでゲイやバイセクシャルの男性に対する情報、教育、訓練を提供している「レインボー・プロジェクト」のゲイリー・マクキーバーさんは、「われわれは、自分たちが享受すべきものをようやく受け取ることができる。派手なことをするつもりはない。(登録手続きは)粛々と行われるだけだ」と述べた。北アイルランドのパートナーシップの登録日は、19日になっている。
 通常は派手好きで知られる英歌手のエルトン・ジョンさんも、雑誌のインタビューで、登録手続きには控えめな態度で臨むとしている。
(ロイター) - 12月5日17時24分更新

 同性婚を認める法律を作っている国は、ヨーロッパを中心に、何カ国ありましたっけ・・・(^^;。

*1:代理出産は、キーワードになっているみたいですね。ということは、「代理出産」を含む日記の24日にあがっていたものでしょう。朝日新聞の記事でしたから、dr_yさんの日記だったのでしょう。