昨日の続き

 某ブ○グの女王*1は、何日も寝かせて何度も推敲を重ねるとか仰っておられますが、私は、即断即決派orz。

 しかし、昨日書こうと思ったネタは、出しても良かったのですが、出せなかった*2

 結局お蔵入りの模様。一部を換骨奪胎してちょっとだけ書いてみるテスト。




 法律の専門家といわれる人*3のなかから、ここでは、大学の先生(≒研究者)*4を取り上げてみましょう。


 大学の先生*5は、まあ、何十本もの論文を書き、その専門についてはお詳しいわけです*6

 その研究スタイルは、主に、比較法研究。かつては、特に若いうちには、外国の判例・学説研究だけをしていれば良いとか、(日本法を詳しく論じるのではなく)日本法に対する示唆を得るだけでもよいとか、言われたりもしたようです。

 例えば、最近ではそうでもありませんが、(学部生が読むような)教科書(単著)を書くのは、(研究生活に入って20年以上たった)50歳に入ってからとか・・・*7

 話を脱線させると、学部生が読むべきとされる雑誌、注のない教科書といっても、ちゃんと読まないと思わぬ落とし穴があります*8。日本語文献しか引用していなくても、比較法研究をしているということもあります。そういう意味では、「オタク」にならなければ、研究者として大成できないと・・・。


 ところで、そういう研究というのは、そのテーマに関して、法律・判例のみならず、研究者が書いた膨大な論文を読んで、まとめて、独自性(≒新規性)を出さないといけないといわれています。そういうことを行った多くの研究者による議論の蓄積・集積の一部が、教科書としてまとめられる。


 ところが、まとめてしまって、それを表面的に読み、そして平面的に並べてみると、いや、そっちの結論はダメで、こっちのけるトン結論であるべきだということが、自分の考え方次第で導き出せそうです。しかし、問題はその説得力です。一応、憲法を例に出してみます。

  1. 憲法は法律に優位する(∵憲法最高法規性)。
  2. 法律よりも抽象的な文言である憲法から導き出された解釈によって、法律を「違憲」と判断することが「できる」。
  3. ただし、例えば、国民の代表機関が制定した「法律」とか、国民の代表機関ではないが国家権力が判断した「判例」を批判するためにはそれ相応の説得力が必要である。
  4. 憲法解釈を結論に着目して見た場合、大まかには、法律の内容やある行為が憲法に違反する場合(禁止説)、憲法が許容する場合(許容説)、憲法が要請するのでそれらがない場合は逆に違憲になる場合(要請説)に分かれます。結論だけ見ると、3つにしか大別できないとしてもその根拠をどこに求めるのかが、大きな問題。





 よって、ある論点(ある議論)を検討する場合、例えば、少年が犯罪を犯したときに、その実名を警察や報道機関が公表する是非。

 もちろん、法律を改正しようという議論は、学説として存在しますよ。でも、憲法でも刑事法の分野でも、現在の法律(少年法)が合憲であるとするのが通説(抵抗勢力?)ですが、改正して違憲とならないかどうかを検討する必要がありますね。つまり、憲法に照らして、公開しないことを要請しているのか、法律で許容しているに過ぎないのか?


 まだ、憲法学の世界でも、少数有力説だとは思いますが、次のような本があります。当時(?)、議論となったことだけは知っています*9

 
 まあ、最終的には、これを読んでみて、どう思うかどうかでしょうか。

 しかし、このようなことを言うと、例えば、

  • 「なぜ、学説を知らないといけないの?こんな本を読まないといけないの?」
  • 「全面的に反対(賛成)。」とか、「結論は賛成、でも理由付けが甘い。」
  • 「何で、ネットで、小難しく言わないといけないのか?もっと自分の思うがままに根拠なく、いや、被害者のことを考えれば、当然公表すべきでしょ。」

etc.


 えっ、私ですか?(´・ω・`)

 いやまあ、外国の議論も知らないし、日本の話に限ったとしても、説得的に説明できそうもなく、「あの人はこう言っている。」「この人はこう言っている。」ということぐらいしか言えません。

 上の例についても、とりあえず、マターリとスルーすると言うことで*10


 蛇足ですが、別の箇所の議論は、きちんとした管理できる方々がいらっしゃるし、日本語の読解能力が必要(誤読の某氏防止)だなあと痛感するので*11、それには関わらないで、自分の仕事(?)に専念しようと・・・(^^;。






  <⌒/ヽ-、___
/<_/____/  zzzzzzz.....

*1:なぜ、姫ではないのか?やはり、姫といえるには・・・(以下、略)

*2:http://d.hatena.ne.jp/shiga_kenken/20051023#1130066734

*3:実は、日本時間の昨日の時点で、この類型とかいろいろ書いてたが省略。

*4:これも、昨日の時点で、いろいろ説明を加えていたが省略。はてなキーワードでは、研究者と研究家が同じ意味にされていたorz。私は同じ意味で使っていないのは周知の事実ということで。

*5:これにもいろいろな類型があるが、同様に省略。

*6:ただし、専門外のことは詳しいとは限らないし、また、だんだんと専門分化しているから、かつては専門領域とされていたようなことも詳しくないかもしれない。逆に、専門のことであっても実は詳しくないかもしれない・・・。

*7:40歳代でも若手といわれる。20代前半から研究生活に入ったとして、60〜70歳まで大学にいて、その後も現役バリバリといわれる方もいらっしゃる。

*8:なぜならば、その執筆者が、新しいことを言っているかもしれないので、それをフォローする必要があります。

*9:ついに、はまぞうが使えたヽ(´ー`)ノ(19:16追記)

*10:私を釣ろうと思っている人は、ほとんどおられないでしょうが・・・(^^;。

*11:私も、特にコメント欄の短い文章の意図を読み取る間違いをしますが・・・(^^;。長いのは読むと・・・orz。