数日間の成果

 公法カテゴリーでいいのかな・・・(^^;。

 要するに、今回も私のダメダメぶり暴露って感じでして、数日間の勉強をしてこの程度という…。

 2つの話題です。





1.男子の普通選挙


 調べものをするときに、ネットで検索をかけてしまう。

 検索結果の最初のページ、上位10位にほぼ必ず入ってくるのが、うぃきぺでぃあ。

 逆に、入らないと、どうしてヒットしないのかと心配になってくる…(^^;。



 うぃきの普通選挙を読んで気がついたこと。

 それは、11月24日更新の最新版では、フランスで「世界初の男子普通選挙(狭義の普通選挙)が実施された」のが「1792年」となっていること。

 (ネット検索の上位にあるのを見ても)普通は「1848年」。

 うぃきの直前の版までは、1848年になっている・・・。

 どっちが「正しい」?(´・ω・`)



 まあ、歴史については、解釈も必要ですから、これまでの通説が覆ることもあるわけだけれど、理由が知りたい。

 ええ、この点に詳しい文献を読めばいいのですが・・・。(´・ω・`)ドレヲ?

 ということで、まだ調べていません・・・orz。



 そういえば、イギリスの名誉革命についての見方についても、確認していないなあ・・・*1。 



2.戦前の地方自治制度


 こっちのほうが時間かかったな。

 結論としては、急がば回れ。簡単に書いているものではなく、詳しく書いてあるもの、例えば(少なくとも?)、小林武・渡名喜庸安『憲法と地方自治 (現代憲法大系 13) 憲法地方自治』(法律文化社、2007年)とか、地方自治百年史編集委員会地方自治百年史第1巻』(ぎょうせい、1992年)とか読んだほうが、時間を節約できたかも・・・。

 きっかけになったのは、西尾勝行政学〔新版〕』(有斐閣、2001年)72−80頁。特に74頁以下の「3.明治憲法時代。」

 何度読んでも、頭に入らない・・・(笑)。

 その理由のひとつが、ようやくわかりました(^^;。*2

 それは、制度の変容についての記述が、対応関係になっていないこと。

 例えば、

 (1)明治21年の市制町村制によれば「町村会が町村長を選挙」することになっていたが(同書15頁)、
 (2)「大正15年には、市制にも改正が加えられ、市長は、町村長並みに、市会による選挙でたりることとされ、内務大臣による選任と裁可の制度は全面的に廃止された。」(同75−76頁)
 (3)「戦前期に入った昭和18年には、再び市長は市会の推薦に基づく内務大臣の選任、町村長は町村会の選挙に基づく認可に改められた。」

 と書かれているのだけれど、

 「あれ? 町村長は、もともと市会による選挙だけで選任? 昭和18年になって、初めて認可という仕組みが導入されたの?」という疑問を持ってしまう。

 で、ネット検索を開始して、いくつか(私の嫌いな)ピーデーファイルも読んで・・・(^^;

 要するに、教科書としてもう少し正確に書くのであれば、

 (1)明治21年の市制町村制によれば、町村長は町村会の選挙に基づく知事の認可、市長は市会の推薦に基づく内務大臣の選任だったが、
 (2)大正15年の改正で、町村長は、知事の認可が必要なくなり、市長も、町村長並みに、市会による選挙でたりることとされ、
 (3)戦前期に入った昭和18年には、再び、町村長は町村会の選挙に基づく知事の認可、市長は市会の推薦に基づく内務大臣の選任に戻った。

 わけですね(たぶん)。
 私が、読んだ中で、使えるなあと思った年表が、東京都知事本部『首都圏の広域行政』(平成15年)(PDF文書)*3

 ちなみに、広域行政勉強会『広域行政の多角的研究』(平成19年)(PDF文書)33頁*4の「●年表」に、「町村長は内務大臣の認可制」とありますが、間違いでしょうね・・・。*5



 余談になりますが、西尾勝行政学〔新版〕』(有斐閣、2001年)55−56頁の階層構造の話。

 イギリスを例に取れば、2000年以降のロンドン地域をどうカウントするかはさておき*6、「国」と非都市地域の「区(parish または community)」をカウントしている。

 前者(「国」)については、ネットで検索しても、カウントしていないほうが多い。(^∀\)その話は(/∀^)/置いといて

 問題は、後者。カウントしない理由をはっきり書いたものを見つけきれませんでしたが(^^;、福島哲也「パリッシュの新しい動きについて」(2005年)になんとなく書いてあるのかな…。*7



 というわけで、文章を読んでいると、いろいろ気になることがでてくるが、中途半端にしか調べられないし、ほとんど前に進まない、しが研ですた。(´・ω・`)

*1:何の話かといえば、気楽にではないが、手軽に入手できるものとしては、長谷部恭男『憲法と平和を問いなおす (ちくま新書)』(筑摩書房、2004年)90−91頁。その論拠となっているのは、同書193頁を見ると、同『比較不能な価値の迷路―リベラル・デモクラシーの憲法理論』(東大出版会、2000年)16−17頁とその引用諸文献ということになっている。とすると・・・、「その引用諸文献」を読んで、さらに・・・(´TωT`)。

*2:読みながらメモを取って、読むたびに「メモしていない箇所」に気がつくのは、しが研デフォルト…(´TωT`)。

*3:1つ上の階層は、こちらです。

*4:1つ上の階層は、こちらです。

*5:33頁以下について言えば、正確な知識を入れた上で、上の西尾教科書を読む以上に、批判的に読んでいくべきですけどね…(^^;。

*6:その制度改革は、同書には反映されていないのでしょう。

*7:自治体国際化協会『パリッシュの動向』(2006年)(PDF文書)という報告書もある。